津山と「初雪」の歴史
津山には、城下町に由来する和菓子がたくさんあります。
口承では、後醍醐天皇が隠岐へ流されたときに津山に泊まられた際に献上したと伝えられています。江戸時代には参勤交代のお土産としても使われていたそうです。
明治時代以降、墓参りに訪れた旧津山藩主松平家が大量に購入して帰京するなど、
土産物として重宝され、津山の代表的な菓子へと発展しました。
戦前には30軒以上の店が製造していました。粗悪品から初雪を保護する為、市内の菓子店で津山初雪製造株式会社が設立されるほどでした。しかし、時代の流れとともに店の数が減り、現在は1店舗で当店のみになりました。
素材にこだわり、代々伝わる工法を守る
使用するもち米は、全て自家栽培したものです。また、作り方は店に代々伝わる工法を守っています。特に、成形は餅が熱いうちに素早く均等な形にするため、技術が必要です。今では家族3人で行っています。細かい作業に加え、ちょっとした気温や湿度で歌詞の状態が変わるため、気を使います。
地域の良さが詰まった和菓子
津山は、初雪の材料となるおいしいもち米が採れる地域です。成形時に使用する畳表のい草も、昔は地内で生産していたそうです。物流が良くなかった時代の材料や道具は、身近な地域のものが中心だったのではないでしょうか。